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村初!3Dデータを使った発表?

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 毎年3月、公民館女性学級の一コマで、考古学の講座を受け持っています。他所の博物館に出かけたこともありましたが、今回はコロナもあり、昨年に続いて「北相木村考古学クイズ」を村公民館ホールで実施。
 そして今回は、せっかくですので、今年度取り組んできた3Dデータを利用してみました。利用といっても特に難しいことをしたわけではなく、ブロジェクターで投影した遺物(土器、石器、骨角器)の3D画像を回したり拡大したり、3Dプリンターで出力したレプリカを手にとってもらいながら、クイズ形式で遺物を観察してもらうという感じです。

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具体的には、第4問「それぞれの土器の模様付けには、どんな道具を使ったか?」というような具合です。
 遺物の説明をするのは、時に難しいことがありますが、写真や実測図だけではうまく伝わらない立体的な形状や細かな凹凸も、これらを組み合わせることで自然と説明可能でした。

 また、VRゴーグルで覗く栃原岩陰遺跡(現地)は、とても高い評価を頂けました。「これを見られるなら、何度でも博物館に行きたい」という方も。まぁ、VRゴーグル購入すると、どこでも楽しめるんですけどね(笑)。とにかく、普段は入れな栃原岩陰遺跡内の別の岩陰など、コンテンツを充実していければと思います。また様々な理由で遺跡現地に足を運べない方にも、喜んでもらえる機会ができればとも。
(遺跡のデータ作成にご協力頂いた野口淳さん、ありがとうございました)

 もちろん、3D化が全てにおいて万能ではありませんが、少なくとも、このような機会にも非常に有効であることを実感しました。というわけで、北相木村考古博物館3Dも、ぜひご覧くださいね。

 参加者の皆さん、ありがとうございました。

オンライン鼎談 「縄文土器を3Dにすると何かいいことありますか?-早期土器の作り方を中心に-」開催のお知らせ

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TOCHIBARA ROCK shelter site FESTIVAL
オンライン鼎談
「縄文土器を3Dにすると何かいいことありますか?-早期土器の作り方を中心に-」

 北相木村考古博物館では、本年度、出土遺物の3Dデータ化を進めてきました。3D?フォトグラメトリ?VR? 最近よく耳にするキーワードですが、これらの技術は考古学の研究の上で、どんなメリットがあるでしょうか?
 今回は考古資料3D化のエキスパート野口淳氏と、栃原岩陰遺跡の土器を知り尽くした藤山龍造氏が、オンライン上で3D化された土器を観ながら、その製作技法に迫ります!
 といいつつ、派手な文様の縄文中期の土器や、栃原岩陰遺跡を代表する骨角器も含め、遺物を眺めながら思ったことを気ままに話すトークショーです。
 他にも何か飛び出すかも? お気軽にご参加ください。

■日 時 2022年3月25日 19:30開始(終了予定21:00)
■出 演
  野口 淳
  藤山龍造
  藤森英二(司会)
■参 加  先着90名まで (参加費無料)
■主 催 北相木村考古博物館・共 催 佐久考古学会

★zoomを利用したオンラインのシンポジウムです。必ず下記サイトから無料チケットを申し込んで下さい。
 チケット申し込み先はこちら

★申込者多数の場合は、北相木村ケーブルテレビにて、録画放送を行う予定です。

北相木村考古博物館「出土遺物3Ⅾ化計画」・データの追加とレプリカ模型について

新型コロナウイルス感染の急拡大で、残念ながらお披露目のイベントは中止となりましたが、北相木村考古博物館「出土遺物3Ⅾ化計画」、いろいろと進んできました。
昨年末に開設した「北相木村考古博物館3Ⅾ」では、現在8つのデータ(遺跡、遺物)を公開しています。ぜひご覧ください。

また、そこでもご覧いただける、村内坂上遺跡出土の縄文時代中期顔面突起付土器(破片)について、ふるさと納税にご協力いただいた皆様へのお礼として、3Ⅾプリンターによるレプリカ(ミニチュア)を贈呈しました。
(ちなみに、昨年行ったアンケートでは、縄文中期の土器片が最も人気でした。それゆえのセレクトになります)

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現在、このようなレプリカを多くの方に手に取っていただける方法を模索しています。ご意見、リクエストもお待ちしております。

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デスクトップに縄文時代の欠片を

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ディスプレイの例その1

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ディスプレイの例その2

本事業は「長野県地域発元気づくり支援金活用事業」として実施してます。